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沖縄ジジ通信

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鳩間節 解説 伊良皆高吉 投稿日:2014年06月26日 16:37
鳩間節

八重山民謡誌(喜舎場永珣著)は12句まであるが、ここでは八重山古典音楽安室流保存会(玉代勢長傳著)工工四の6句を解説した。

一、鳩間中岡走り登り 久葉ぬ下に走り登り
【歌意】鳩間島の中岡に走って登り クバの下に登って

二、美しゃむいだる岡ぬ久葉 美らさ連だる頂ぬ久葉
【歌意】美しく林立している岡のクバよ 立派に並列している頂上のクバよ

三、前ぬ渡ゆ見渡しば いく舟来る舟面白え
【歌意】前(南の方)の海を展望すると
    新開地を往来する舟は面白い(※すばらしい)

四、まんが南端見渡しば 浜ぬ見るすや小浦ぬ浜
【歌意】対岸の西表島を展望すれば
   白布を引延べたように見えるのが小浦の浜である

五、小浦ぬ浜から通人や 蔵ぬ前ぬ人ぐくる
【歌意】小浦の浜から通行する人々は
 ちょうど蔵元政庁の大路を大様な態度で歩く風情である

六、いんだふく浜下ばなり 舟浦地やかますぬ地
【歌意】インダ、福浜、下離等の地質(※土地)は
 上原舟浦の地より地味は肥沃(※勝っていて)却ってよかった

囃子
ハイヤヨー ティバ カイダギ チトゥユウル デンヨー マサティミグトゥ
※【意味】
ハイヤヨー=南には
ティバ=ジーバ=新開地=新しく開拓して得た土地
カイダギ=かき抱く
チトゥユウル=シャドゥル=仕明地=開墾地
デンヨー=非常に
マサテイミグト=勝って見事

※の部分は伊良皆髙吉の解釈

沖縄、八重山には数多くの歌があるが、鳩間節ほど(心にしみる)歌は少ないと思う。旋律、歌詞、ハヤシに込められた歴史的背景と作者及び島人の心情や思いを考察して期を改めて所見を述べたい。

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